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無双直伝英信流居合・全日本剣道連盟制定居合 ( 三滝剣道居合道同好会 )

居合とは

 居合は、居相、抜合、また抜刀術などともいいます。剣術が、両者双方が刀を抜いて立合うのに対して、居合は、何時いかなる方向からの急迫に対しても臨機応変に対処し、敵よりも一瞬早く抜き付けて倒す刀法です。

 戦時に平時の、平時に戦時の心構えを旨とする武士にとって、居合の修錬は単に身を守るというだけでなく、切迫時に即応する心身の鍛錬法でもあったのです。

 ですから居合を修錬する武士は多く、剣術と同様に各地・各藩に様々な流派が生まれました。現在伝承されている流派には、重信流・無楽流・無双直伝英信流・田宮流・伯耆流・関口流・新蔭流・香取神道流・無外流等がありますが、三重県には亀山の心形刀流・松阪の柳剛流というこの地だけに残る流派もあります。

女性剣士のすすめ・・・美しさは姿勢から

    今、女性剣士が少しづつ増えています。スラリとした姿勢と静かな気品のある立ち居振る舞いは、女性の美しさをいっそう際だたせます。

 背筋を伸ばし芯が通ったキリッとした姿と、洗練された礼儀作法と刀法。袴と道着に身を引き締めて道場に立つと、日常の喧噪から離れて静かな緊張に心が落ち着きます。

 自然な姿勢と無駄のない爽やかな身のこなし、沈着冷静な心構えは、美しさをさらに引き立てることでしょう。

 

体力ではなく・・・技を競う

 居合道は技を競うのであり、体力を競うのではありません。自分の身体力に合わせた長さ・重さの刀を使い、修錬による体捌きと、無駄のない合理的な刀法で操作します。女性の身体力に適した刀法を修錬すれば、男性の居合に対抗しこれに勝つことができます。居合道は、男性・女性を問わず対等に技を競うことができる数少ない武術なのです。

無双直伝英信流 と 全日本剣道連盟制定居合

 三滝武道館では、伝統的古流「無双直伝英信流」(むそうじきでんえいしんりゅう)と、「全日本剣道連盟制定居合」を修錬しています。

 

日本の伝統文化 無双直伝英信流

 16世紀半ば(織豊時代)の林崎甚助源重信(林崎夢想流・重信流)が居合術の始祖とされ、以後二代田宮平兵衛業正から田宮流が、三代長野無楽斎の無楽流、居合中興の祖といわれる七代長谷川主税助英信から英信流が分かれました。
  17世紀後期(江戸前期)に九代林六太夫安政が土佐藩に仕官したことで、英信流は同藩お留め流として伝承されました。明治以降の武道衰退期には諸流派が危機を迎えましたが、英信流は十七代大江正路子敬の普及努力により、現在では四国・関西を中心に修錬者が増え、中山博道範士に始まる関東の夢想神伝流と並ぶ二大流派となっています。

 近年は、英信流・神伝流に限らず、諸流派が韓国・アメリカ・ヨーロッパなどへ普及に努め、居合道の国際化が進みつつあります。彼らは刀法を修錬するというより、居合を通じて武士道に触れたいという気持ちが強いように思います。

日本人が見失なっていたかもしれないものを、改めて気付かせてくれた気がします。

 

全日本剣道連盟制定居合

 全日本剣道連盟制定居合は、昭和44年に古流諸派を参考に、剣道家の修業を目的に制定されたものです。居合道段位審査や全国及び各地区の居合道大会、東海四県対抗剣道・居合道大会では、制定居合を中心に行われます。居合道修業を志す方だけでなく、居合道高段者においても制定居合の修錬を疎かにしない理由はここにあります。

 制定居合は12本の技しかありません。全国の居合道修業者が、このわずか12本に懸けて鋭意稽古に励んでいますので、その技の錬度は極めて高く、段位審査や試合では一分の隙もない熟達した技が求められます。
 三滝武道館では、制定居合により居合の基本を習得し、さらに審査や各試合に対応できる実力を培い、また
無双直伝英信流の稽古を通じて、日本の伝統文化としての居合道の練達・研究に努めています。

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